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高線量、ラジウムが入った床下の瓶が原因 世田谷区発表 [<NEWS>]


 東京世田谷区で高い放射線量を測定された原因は、民家の床下に埋められたビンが原因の可能性が高くなりました。
 ビンのあった周辺では、ガイガーカウンターのメーターが振り切れるほどの高い線量(30マイクロシーベル以上)を測定したそうです。
 この民家は現在、空き家です。
 文部科学省が持ち帰り、分析した結果、温泉などでも有名なラジウムであることがわかりました。ラジウムは、戦前はがん治療などに民間でも用いられていました。

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 東京都世田谷区弦巻5丁目の歩道の一部から高い放射線量が測定された問題で、保坂展人区長は13日夜、これまでの調査の結果、東京電力福島第一原発の事故による影響ではない可能性が高いとの見方を示した。隣接する民家の床下にあった木の箱の中に瓶があり、この瓶から高い放射線が検出されたため、中に原因物質が入っているとみられるという。

 区は同日、業者に頼んで改めて測定。高さ1メートル付近で一時的に毎時3.35マイクロシーベルトを検出していた。

 高い放射線量が検出されたことは、区が12日に発表。この歩道を通学路としていた小学校は13日、100メートルほど離れた道で児童を通学させるなどの対応をとった。

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 ラジウムは温泉でもわかる通り、自然由来の放射性物質です。セシウムやストロンチウムなどの人工的なものと違います。また、ラジウムの放射線は、アルファ線なので、紙などでも簡単に遮断ができるので、体内から外へ放出される(内部被爆の状態)にはならず、30分ほどで半減し、残りは数時間後に対外に排出されます。
 セシウムや放射性ヨウ素、プルトニウムやストロンチウムは体内に取り込まれると蓄積する傾向があります。しかし、天然由来の放射性物質ラジウムは、崩壊するとラドンという気体となり、温泉など水に溶けたりして、動植物は長年、それらと付き合っているので耐性や排出のメカニズムをもっています。
 ラジウム温泉の効能は、神経作用に影響し、通風などの痛みを鎮める働きがあるとされています。温泉法では、『1キログラムに溶けているラドンが74ベクレル以上、あるいはラジウム塩が1億分の1ミリグラム以上あるもの』と定められています。紙一枚でも遮蔽されるアルファ線の放射性物質であることや天然のものであるので、特に上限は定められていないようです。
 放射線の危険度は、自然由来か人工的なものか、アルファ線かベータ線かガンマ線かで大きく異なるので、一概に高ければ即悪影響・危険というわけではないようです。
 今回は、ラジウムによる放射線ということなので、洋服でも遮断できるアルファ線でもあり、体内に蓄積されるタイプではないようです。もちろん、神経に対する鎮痛作用があるとされるので、何にも関係ないとまではいえませんが、セシウムなどによる放射線の値とは一線を画するものではないかなと思います。

 ただ、千葉の船橋では5.82マイクロシーベルトの高い線量が観測されていますし、横浜のマンションの屋上からはストロンチウムなどが検出されているので、風の吹き溜まり、雨水がたまりやすい場所は、やはりそれなりの線量であることは頭に置いておいたほうがいいかなと思います。


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